熊本県立美術館（本館）は、国の特別史跡である熊本城の二の丸広場の一角に位置している古代から現代美術までを網羅する総合美術館です。

本館展示室では、熊本ゆかりの作家による作品など、同館の幅広いコレクションから様々な展覧会が企画される他、特別展も開催されます。また、細川コレクション永青文庫展示室では、熊本にゆかりのある永青文庫の名品をご覧いただけます。

本館には、浜田知明版画室、装飾古墳室など観覧無料のスペースもあります。装飾古墳室では、全国的にも珍しい装飾古墳の展示を見ることができます。装飾古墳とは5世紀から7世紀中頃にかけて造られた、内部の壁や石棺などに彫刻、彩色を施して装飾された古墳で九州の北・中部に集中的に存在しています。熊本県内にも多数存在し、熊本美術館の装飾古墳室では山鹿市にある「チブサン古墳」や「弁慶ヶ穴古墳」のレプリカを見ることができます。

熊本県立美術館の建物は前川國男氏の手によるもので、建物自体も魅力の一つとなっています。エントランスに繋がる通路の壁や床では、数種類のタイルを混ぜ張りした手法が使われています。ロビーの天井は格子状の梁と鮮やかな青色で彩られており、広々とした空間が美しいです。

吹き抜けの奥には喫茶室「桜cafe」が併設されています。作品を楽しむ合間の休憩にぜひこだわりの一杯をご堪能ください。お近くに行かれる際は是非足をお運びください。